高齢者が使いやすい補聴器は?おすすめの種類と選び方ガイド
- 渡邉貴
- 2月25日
- 読了時間: 14分

▶︎1. 高齢者が使いやすい補聴器とは?

1.1 補聴器が必要なサインとは?
「最近、会話が聞き取りにくくなった…」そんなことはありませんか?加齢による聴力の低下は、少しずつ進行するため、自分では気づきにくいものです。でも、以下のようなサインがあるなら、補聴器の検討をおすすめします。
聴力の低下が疑われる主なサイン
「もしかして耳が遠くなった?」と感じるのは、こんな場面が多いかもしれません。
会話の中で「え?」と聞き返すことが増えた
テレビの音量が以前より大きくなったと言われる
電話の声が聞き取りづらい
複数人での会話についていけないことがある
玄関のチャイムや電子レンジの音に気づきにくい
特に 家族や友人から「聞こえにくそう」と言われたら要注意 です。本人は自覚していなくても、周りは変化に気づきやすいんですよ。
聴力の低下を放置するとどうなる?
「少し聞こえにくいだけだから…」とそのままにしてしまうと、さまざまな影響が出ることがあります。
コミュニケーションが減る → 会話が億劫になり、人との交流が少なくなる
認知機能の低下 → 聞き取りが難しくなると、脳の刺激が減り認知症のリスクが高まる
事故や危険のリスクが増える → 車や自転車の接近音に気づかず、危険な状況になることも
聴こえの問題を放置すると、生活の質(QOL)にも大きく関わるんです。だからこそ、早めに対策することが大切ですね。
補聴器の使用を検討するタイミング
「まだ補聴器をつけるほどじゃない」と思うかもしれませんが、以下のような状況なら、一度耳鼻科での検査や補聴器の相談をおすすめします。
サイン | 詳細 |
周囲の声が聞こえにくい | 人混みや騒がしい場所で会話が難しい |
会話に集中しないと聞き取れない | 相手の口元を見ないと聞こえづらい |
高音が特に聞こえにくい | 電話のベルや電子音が聞こえづらい |
家族に指摘されることが増えた | 「テレビの音が大きい」と言われる |
補聴器は、聴力が極端に低下してから使うよりも、「少し聞こえづらいかな?」と思った時点で使い始めるのが理想 です。早めに使い始めると、慣れるのもスムーズになりますよ。
1.2 高齢者が使いやすい補聴器の特徴
「補聴器って難しそう…」そんな不安はありませんか?
高齢者にとって使いやすい補聴器を選ぶには、「操作のしやすさ」「装着の快適さ」「聞こえの良さ」 の3つがポイントです。
操作が簡単でわかりやすい
補聴器にはボタンや調整機能がついていますが、細かい操作が苦手な方も多いですよね。
以下のような機能があると、使いやすい補聴器になります。
ワンタッチで音量調整ができる
自動で周囲の音を調整する機能がある
スマホアプリで簡単に設定できる(一部機種のみ)
最近は、充電式で「電池交換不要」のものも増えており、電池の管理が面倒な方には特におすすめです。
装着しやすく、長時間つけても快適
補聴器は長時間つけるものなので、装着のしやすさや軽さも重要です。
耳にフィットしやすいデザイン
軽量で負担が少ない
メガネやマスクと併用しやすい形状
耳の形に合わないと痛くなったり、外れやすくなったりするので、試着してみるのが一番です。
聞こえが自然で、騒音を抑えてくれる
「補聴器をつけたけど、雑音が気になってしまう…」という声もよく聞きます。そんなときは、騒音を抑えつつ、会話がクリアに聞こえる機能がついたものを選ぶといいですね。
周囲の環境に応じて音を自動調整する機能
風の音や雑音をカットするノイズリダクション
特定の方向の音を拾う指向性マイク
特に「ノイズリダクション機能」があると、風の音や生活音を抑えてくれるので、会話が聞き取りやすくなります。
自分に合った補聴器を選ぶことが大切
補聴器は「つけるだけでOK」ではなく、自分の聞こえに合ったものを選ぶことが大切です。
例えば、以下のような点を考えてみましょう。
聞こえのレベルに合っているか?(軽度・中度・高度難聴向け)
補聴器のタイプは?(耳かけ型・耳あな型・充電式など)
生活スタイルに合っているか?(屋外が多い?家の中が中心?)
補聴器は、選び方次第で使いやすさが大きく変わります。
▶︎2. 高齢者向け補聴器の種類と選び方

2.1 耳かけ型・耳あな型・充電式の違い
補聴器には大きく分けて「耳かけ型」「耳あな型」「充電式」の3種類があります。それぞれのメリット・デメリットを知ることで、自分に合った補聴器を選びやすくなりますよ。
耳かけ型補聴器の特徴
耳の後ろにかけるタイプの補聴器で、操作しやすく扱いやすいのが特徴です。
メリット
操作が簡単 → ボタンが大きく、音量調整や電源のON/OFFがしやすい
パワーが強い → 軽度~重度難聴まで幅広く対応
耐久性が高い → 耳あな型に比べて壊れにくい
デメリット
メガネやマスクと干渉することがある → メガネをよく使う方はフィット感を確認した方が◎
サイズが大きめで目立ちやすい → 小型デザインも増えているが、耳あな型よりは目立つ
耳かけ型はこんな人におすすめ!
初めて補聴器を使う方
操作が簡単なものを探している方
聴力の低下が進んでいる方
耳あな型補聴器の特徴
耳の中にすっぽり収まるタイプで、目立ちにくいのが特徴です。
メリット
目立たないデザイン → 装着していても気づかれにくい
マスクやメガネと干渉しない → 耳に何もかけないのでストレスフリー
外れにくい → フィット感が良く、動いてもズレにくい
デメリット
ボタンが小さく、操作が難しいことがある → 手先が不器用な方には不向き
電池交換が必要なモデルが多い → 充電式が少なく、電池管理が面倒な場合も
耳あな型はこんな人におすすめ!
目立たない補聴器が欲しい方
メガネやマスクを頻繁に使う方
軽度~中等度難聴の方
充電式補聴器の特徴
電池交換不要で、充電するだけで使える便利な補聴器です。
メリット
電池交換の手間がない → 毎日充電するだけでOK
ランニングコストが低い → 使い捨て電池を買わなくて済む
操作が簡単 → 置くだけ充電のものもあり、高齢者に優しい
デメリット
充電を忘れると使えない → 毎日の充電が必須
初期コストが高め → 使い捨て電池式より価格が高いことが多い
充電式補聴器はこんな人におすすめ!
電池交換が難しい方
手軽に使いたい方
充電を習慣にできる方
2.2 補聴器の音質や調整機能について
補聴器の性能を左右するのが「音質」と「調整機能」です。
ここでは、聞こえの質を向上させるために重要な機能を詳しく解説します。
① ノイズリダクション機能
雑音をカットして、会話の音をはっきり聞こえるようにする機能です。
テレビやエアコンの音を抑えて、人の声を聞き取りやすくする
周囲の環境に応じて雑音を自動調整
騒がしい場所(レストラン・駅など)でも会話がしやすい
特に外出先での使用が多い方には必須の機能!
② 指向性マイク
前方の音を優先的に拾い、後ろや横の雑音を抑える機能です。
正面の人との会話がよりクリアに
背後の雑音を軽減し、聞きやすさアップ
周囲の環境に合わせて自動で切り替わるものもあり
会議や会食の場面で会話を楽しみたい方におすすめ!
③ 自動音量調整機能
周囲の音量に応じて、自動で補聴器の音量を調整する機能です。
静かな場所では小さめ、騒がしい場所では大きめに調整
手動で音量調整する手間がなくなる
環境に合わせて聞こえ方を最適化
音量調整が面倒な方にぴったり!
2.3 操作が簡単な補聴器の選び方
「せっかく補聴器を買ったのに、操作が難しくて使えない…」という声もよく聞きます。そこで、高齢者にとって操作しやすい補聴器の選び方を紹介します!
① 大きめのボタンで押しやすいものを選ぶ
小さすぎるボタンは押しにくいのでNG
ワンタッチで音量調整できるタイプが便利
② 充電式なら電池交換不要で楽ちん
電池交換が面倒な方は、充電式が断然おすすめ!
専用の充電スタンドに置くだけでOK
③ 自動調整機能がついているものを選ぶ
周囲の音量に応じて、自動で音を調整
面倒な設定をしなくても快適な聞こえ方に
高齢者にとって使いやすい補聴器を選ぶには、「扱いやすさ」「音質の良さ」「快適な装着感」が重要です!
▶︎3. 高齢者が補聴器を快適に使うために

3.1 初めての補聴器に慣れるまでのステップ
「補聴器をつけたけど、違和感がある…」そんなときは、焦らず少しずつ慣れていきましょう!
補聴器を初めて使うと、周囲の音が急に大きく聞こえて驚くことがあります。特に、高齢になってから補聴器を使い始める場合、脳が新しい聞こえ方に慣れるまで時間がかかります。
補聴器の音に慣れるまでには、平均して1〜3か月かかる と言われています。無理をせず、少しずつ使う時間を伸ばしていく のがポイントです。
補聴器に慣れるための3つのステップ
ステップ | 取り組み | 目安の期間 |
1. 自宅で静かな環境で使う | テレビを見たり、家族と会話したりしてみる | 1週間 |
2. 短時間の外出時に使う | 散歩や買い物などで使用する | 2週間 |
3. 人が多い場所で試す | レストランや集まりの場で使う | 3週間 |
はじめは静かな環境で、家族との会話やテレビの音を試してみるのが理想的です。最初から騒がしい場所で使うと、雑音が気になってストレスになってしまうことがあります。
補聴器に慣れるためのコツ
最初は1日1時間程度から 徐々に使用時間を増やしていく
テレビやラジオを聞いて「新しい聞こえ方」に慣れる
違和感があれば無理をせず、必要に応じて音量や設定を調整する
疲れたら外して休憩する(無理に長時間つけるとストレスに)
「少しずつ慣れていく」ことが、補聴器を快適に使うためのポイントです!
3.2 補聴器の正しい装着方法とお手入れ
「補聴器をつけても、うまく聞こえない…」そんなときは、装着方法を見直してみましょう!
補聴器は正しく装着しないと、音が聞こえづらくなったり、「ピーピー」とハウリング(音の反響)が起こったりすることがあります。ここでは、正しい装着方法と、お手入れのコツを紹介します。
補聴器の正しい装着方法
耳かけ型の場合
補聴器を耳の後ろにかける
イヤーピースを耳の穴にしっかり入れる
正しく装着できたら、ボタンを押して電源を入れる
耳あな型の場合
補聴器を耳の形に合わせてセットする
指で軽く押し込み、しっかりフィットさせる
違和感がないか確認し、電源を入れる
ポイント:「ピーピー」とハウリング音がする場合は、しっかり装着できていない可能性があります。調整してみましょう。
補聴器のお手入れ方法
補聴器は 毎日のお手入れが大切 です。耳垢やホコリが詰まると、音が聞こえにくくなることもあります。
基本のお手入れ
お手入れ方法 | 頻度 |
柔らかい布で表面を拭く | 毎日 |
イヤーピース(耳せん)を掃除する | 2~3日に1回 |
フィルターやチューブを交換する | 1~2か月に1回 |
補聴器の乾燥ケースに入れる | 毎晩 |
水分や湿気は大敵!お風呂や雨の日は、補聴器を外して保管しましょう。
3.3 家族ができるサポートのポイント
「補聴器を勧めたいけど、うまく伝えられない…」そんな家族の方も多いのでは?
高齢者の中には、「補聴器をつけたくない」と抵抗を感じる方もいます。でも、聞こえづらいまま放っておくと、会話が減り、コミュニケーションが難しくなってしまいます。家族ができるサポートを知って、無理なく補聴器を受け入れてもらいましょう。
補聴器に抵抗がある理由
「まだ大丈夫」と思っている
補聴器の装着を恥ずかしく感じる
使いこなせるか不安
高額なイメージがある
無理に勧めるのではなく、「聞こえやすいと楽になるよ」とポジティブに伝えましょう!
家族ができるサポート
日常生活の「聞こえづらい場面」に気づく
テレビの音が大きい
電話の会話を聞き返すことが増えた
会話にうまく入れなくなっている
一緒に補聴器を選ぶ
お店や病院に同行する
補聴器の種類や機能を一緒に確認する
装着のサポートをする
付け方や使い方を一緒に練習する
うまく聞こえないときは調整を手伝う
こまめに声をかける
「補聴器つけてみた?」と優しく確認する
聞こえ方に違和感がないか、定期的に聞く
大切なのは、「家族が寄り添うこと」。無理に押しつけるのではなく、少しずつ慣れてもらうのがポイントです!
▶︎4. まとめ:高齢者に合った使いやすい補聴器を選ぼう!
「聞こえやすい」だけではなく、「使いやすい」補聴器を選ぶことが大切です。
補聴器は、種類や機能によって使い勝手が大きく変わります。また、高齢者にとっては「操作のしやすさ」や「つけ心地」も重要なポイントです。補聴器を選ぶ際のポイントをもう一度振り返りながら、快適に使い続けるコツもご紹介します。
4.1 高齢者が使いやすい補聴器を選ぶポイント
① どんなタイプが自分に合っているかを知る
補聴器には 耳かけ型・耳あな型・充電式 などさまざまな種類があります。
それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
耳かけ型 | 耳の後ろにかける | 操作しやすく、幅広い聴力に対応 | メガネやマスクと干渉することがある |
耳あな型 | 耳の中に収まる | 目立ちにくく、フィット感がある | 小型なので操作が難しい場合も |
充電式 | 電池交換不要で充電するだけ | 簡単に使えて経済的 | 充電を忘れると使えない |
選び方のポイント:「操作のしやすさ」「装着感」「ライフスタイル」に合わせて選びましょう。
② 音質や調整機能をチェックする
補聴器は音を増幅するだけではなく、騒音を抑えたり、聞きやすい音に調整したりする機能がついています。
機能 | 役割 | おすすめの人 |
ノイズリダクション | 雑音をカットし、会話の音を強調 | 騒がしい場所でも快適に使いたい方 |
自動音量調整 | 環境に応じて音量を調整 | 音量を手動で調整するのが面倒な方 |
指向性マイク | 前方の音を優先的に拾う | 会話をよりクリアに聞きたい方 |
特に 「ノイズリダクション」や「自動音量調整」 の機能があると、補聴器を使い始めたばかりの方でも快適に聞こえやすくなります。
4.2 高齢者が補聴器を快適に使い続けるためのコツ
① 無理なく、少しずつ慣れることが大切
補聴器をつけたばかりの頃は、今まで聞こえていなかった音まで聞こえるようになり、違和感を覚えることがあります。そこで、次のような 慣れるためのステップ を意識しましょう。
ステップ | 内容 | 目安の期間 |
1. 静かな環境で使う | 家でテレビを見たり、家族と話したりする | 1週間 |
2. 短時間の外出時に使う | 散歩や買い物などで使用する | 2週間 |
3. 人が多い場所で試す | レストランや友人との集まりで使う | 3週間 |
4. 一日中つける | 朝から夜まで装着する習慣をつける | 1か月 |
最初は短時間から始め、少しずつ使用時間を伸ばしていくのがポイントです。
② 補聴器のメンテナンスを習慣化する
補聴器は 毎日のお手入れ が欠かせません。お手入れを怠ると、音がこもったり、故障の原因になったりします。
基本のお手入れ
お手入れ方法 | 頻度 |
柔らかい布で表面を拭く | 毎日 |
イヤーピース(耳せん)の掃除 | 2~3日に1回 |
フィルターやチューブの交換 | 1~2か月に1回 |
乾燥ケースに入れる | 毎晩 |
湿気は補聴器の大敵!お風呂や雨の日は補聴器を外し、乾燥ケースに保管しましょう。
4.3 家族ができるサポートでより快適に
補聴器をスムーズに使い続けるためには、 家族のサポート も大切です。特に、高齢者が補聴器を使い始めたばかりの頃は、操作や調整に戸惑うことも多いです。
家族ができるサポート
補聴器の選び方を一緒に考える
お店や病院に同行し、補聴器の種類や機能を一緒に確認する
本人の生活スタイルに合った補聴器を選ぶ手助けをする
装着のサポートをする
付け方や使い方を一緒に練習する
うまく聞こえないときに調整を手伝う
聞こえ方をこまめに確認する
「補聴器つけてみた?」と優しく声をかける
聞こえ方に違和感がないかを定期的にチェックする
「聞こえることの楽しさ」を伝えながら、無理なく補聴器を使い続けてもらうことが大切です。
自分に合った補聴器で快適な毎日を!
高齢者にとって使いやすい補聴器を選ぶには、以下のポイントを意識しましょう。
ライフスタイルに合った補聴器を選ぶ(耳かけ型・耳あな型・充電式)
音質や調整機能をチェックする(ノイズリダクション・自動音量調整など)
無理なく慣れるためのステップを踏む(短時間からスタート)
毎日のお手入れを忘れずに(乾燥・掃除・フィルター交換)
家族のサポートを受けながら快適に使う
補聴器は「つければすぐに聞こえるようになる」ものではなく、慣れながら自分に合った聞こえ方を調整していくことが大切 です。
無理せず、自分のペースで補聴器を活用し、より快適な聞こえを手に入れましょう!
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